投資

会社員、個人事業主、マイクロ法人の手取り比較

ブログサムネイル (5)

会社員、個人事業主、マイクロ法人の手取り比較をします。

前提条件

  • 年収1,000万円
  • 独身(扶養家族なし)
  • 東京都在住
  • 社会保険は適切に加入
  • 経費は必要最小限で計算

パターン1:会社員(年収1,000万円)

収入と控除

給与収入: 1,000万円 給与所得控除: 195万円(上限) 給与所得: 805万円

社会保険料

  • 健康保険料:約60万円
  • 厚生年金保険料:約68万円
  • 雇用保険料:約3万円
  • 合計:約131万円

所得税・住民税

課税所得:

  • 給与所得:805万円
  • 基礎控除:48万円
  • 社会保険料控除:131万円
  • 課税所得:626万円

所得税:

  • 626万円 × 20% – 42.75万円 = 約82.5万円

住民税:

  • 626万円 × 10% + 均等割 = 約63万円

手取り計算

項目金額
年収1,000万円
社会保険料-131万円
所得税-82.5万円
住民税-63万円
手取り約723.5万円

手取り率:72.4%


パターン2:個人事業主(年収1,000万円)

収入と経費

売上: 1,000万円 経費(30%想定): 300万円 事業所得: 700万円

社会保険料

  • 国民健康保険料:約100万円(上限)
  • 国民年金保険料:約20万円
  • 合計:約120万円

青色申告特別控除

青色申告特別控除: 65万円

所得税・住民税

課税所得:

  • 事業所得:700万円
  • 青色申告特別控除:65万円
  • 基礎控除:48万円
  • 社会保険料控除:120万円
  • 課税所得:467万円

所得税:

  • 467万円 × 20% – 42.75万円 = 約50.7万円

住民税:

  • 467万円 × 10% + 均等割 = 約47万円

個人事業税:

  • (700万円 – 290万円) × 5% = 約20.5万円

手取り計算

項目金額
売上1,000万円
経費-300万円
社会保険料-120万円
所得税-50.7万円
住民税-47万円
個人事業税-20.5万円
手取り約461.8万円

手取り率:46.2%


パターン3:マイクロ法人+個人事業主(合計1,000万円)

最適な配分シミュレーション

個人事業:600万円 法人:400万円 役員報酬:月20万円(年240万円)


【個人事業側】

売上: 600万円 経費(30%): 180万円 事業所得: 420万円

【法人側】

売上: 400万円 経費(25%): 100万円 役員報酬: 240万円 社会保険料(会社負担): 約35万円 法人税引前利益: 25万円 法人税等: 約6万円 税引後利益: 19万円


個人の社会保険料

  • 国民健康保険(個人事業分):約80万円
  • 国民年金:約20万円
  • 厚生年金(役員報酬分):約22万円
  • 健康保険(役員報酬分):約14万円
  • 合計:約136万円

個人の所得税・住民税

課税所得:

  • 事業所得:420万円
  • 給与所得:240万円 – 80万円(給与所得控除)= 160万円
  • 合計所得:580万円
  • 青色申告特別控除:65万円
  • 基礎控除:48万円
  • 社会保険料控除:136万円
  • 課税所得:331万円

所得税:

  • 331万円 × 10% – 9.75万円 = 約23.4万円

住民税:

  • 331万円 × 10% + 均等割 = 約33.6万円

個人事業税:

  • (420万円 – 290万円) × 5% = 約6.5万円

手取り計算

項目金額
個人事業売上600万円
法人売上400万円
合計収入1,000万円
個人事業経費-180万円
法人経費-100万円
社会保険料-136万円
所得税-23.4万円
住民税-33.6万円
個人事業税-6.5万円
法人税等-6万円
個人手取り495.5万円
法人内部留保19万円
実質手取り514.5万円

実質手取り率:51.5%


比較結果まとめ

パターン年収手取り手取り率ランキング
会社員1,000万円723.5万円72.4%🥇1位
マイクロ法人+個人1,000万円514.5万円51.5%🥈2位
個人事業のみ1,000万円461.8万円46.2%🥉3位

差額:

  • 会社員 vs マイクロ法人:+209万円
  • 会社員 vs 個人事業:+261.7万円
  • マイクロ法人 vs 個人事業:+52.7万円

なぜ会社員が最も手取りが多いのか?

1. 給与所得控除が大きい

  • 会社員:195万円の控除
  • 個人事業:経費次第(実費のみ)

2. 社会保険料の会社負担

会社員の場合:

  • 会社が半額負担(実質年収は約1,130万円相当)
  • 個人負担は約131万円

個人事業の場合:

  • 全額自己負担(約120万円)

3. 厚生年金の手厚さ

  • 会社員:厚生年金(将来の年金額が多い)
  • 個人事業:国民年金のみ(将来の年金額が少ない)

マイクロ法人が有利になるケース

年収2,000万円以上の場合

年収が高くなると、マイクロ法人の方が有利になります。

年収2,000万円の場合:

  • 会社員:手取り約1,250万円(62.5%)
  • マイクロ法人:手取り約1,350万円(67.5%)

理由:

  1. 役員報酬を低く抑えて法人に利益を残す
  2. 法人税率(約23%)が所得税最高税率(45%)より低い
  3. 所得分散効果

経費が多い場合

経費率50%以上の場合:

  • 個人事業・マイクロ法人が有利
  • 会社員は経費が認められない


結論

年収1,000万円の場合

会社員が圧倒的に有利

  • 手取り:723.5万円
  • 会社負担の恩恵が大きい
  • 社会保障も手厚い

ただし、フリーランスのメリット

  1. 自由な働き方
  2. 経費が使える
  3. 青色申告特別控除
  4. 小規模企業共済(年84万円控除)
  5. iDeCo(年81.6万円控除)

これらを活用すれば、個人事業主でも手取りを増やせます。

年収1,000万円・経費40%・各種控除活用の場合

個人事業主の最適化後:

  • 手取り:約520万円(52%)
  • 小規模企業共済:84万円(将来戻る)
  • 実質:約604万円

それでも会社員の方が有利ですが、差は縮まります。


最終的な推奨

年収1,000万円まで

会社員が最も有利

年収1,500万円

マイクロ法人+個人事業

年収2,000万円以上

マイクロ法人中心で法人比率を上げる