Webデザイナーの時給相場【2026年】パート・派遣・正社員・フリーランスを統計と求人で比べる
- 結論:求人ボックスの同じ集計(2026年10月・求人の中央値)では、Webデザイナーの時給はパート・アルバイト1,294円、派遣社員1,887円です。会社員の統計(job tag)では一般労働者が2,614円です。フリーランスの月額の募集(レバテッククリエイター17件)は上限の中央値が48万円で、月160時間で割ると3,000円です。
- 注意:求人の中央値と統計の値は、集計の対象と賞与・残業代の扱いが違うため、そのまま比べて「何倍」とは言えません。
- 理由:フリーランスは社会保険料と、営業・見積・請求などの報酬が出ない時間を自分で負担するため、同じ時給でも手元に残る額が会社員と違います。
- 確認点:自分の単価は相場表で決めず、目標の年間売上と実際に請求できる時間から逆算します。
求人票は時給、フリーランスの募集は月額、制作の依頼は1件あたりの金額で書かれています。単位がばらばらなので、自分の単価が高いのか低いのかを比べにくくなっています。ここでは、厚生労働省の統計と求人サイトの集計を、出典と時点をつけて同じ表に並べます。そのうえで、目標の年間売上から必要な請求単価を出す計算を示します。
数字は2026年10月28〜29日に各ページで確認した値です。求人サイトの集計は毎月入れ替わるため、使う前に末尾の出典で最新の値を確かめてください。
Webデザイナーの時給相場(雇用形態別)
年収の目安は、派遣は月160時間、パート・アルバイトと短時間労働者は月80〜120時間働いた場合で計算しています。
| 雇用形態 | 時給 | 年収の目安 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 正社員(求人の提示額) | — | 463万円 | 求人ボックス 給料ナビ(2026年10月集計・求人の中央値) |
| 一般労働者(統計) | 2,614円 | 539.6万円 | job tag(令和7年賃金構造基本統計調査) |
| 派遣社員 | 1,887円 | 約362万円 | 求人ボックス 給料ナビ(2026年10月集計) |
| パート・アルバイト(求人) | 1,294円 | 約124〜186万円 | 求人ボックス 給料ナビ(2026年10月集計) |
| 短時間労働者(統計) | 1,755円 | 約168〜253万円 | job tag(令和7年賃金構造基本統計調査) |
求人ボックスの値は、掲載されている求人の給与の中央値です。job tag の値は「Webデザイナー(Web制作会社)」に対応する職業分類(「ウェブデザイナー」等)の統計で、一般労働者の時給には残業代と賞与が含まれ、短時間労働者の時給には含まれません。統計上の一般労働者の労働時間は月164時間です。
このため、同じ集計の中で比べられるのは、求人ボックスの3行(正社員・派遣・パート)どうしと、job tag の2行どうしです。求人の値と統計の値の差には、雇用形態の違いだけでなく、集計の仕方の違いも含まれます。
2026年度の地域別最低賃金は、全都道府県の答申額の全国加重平均が1,177円で、2026年10月1日から12月2日にかけて順次発効します。上の表のパート・アルバイトの時給は、どれもこの水準を上回っています。最低賃金は都道府県ごとに違うため、求人を見るときは勤務地の金額と比べてください。
同じ時給でも、雇用形態が違えば手元に残る額は変わります。 正社員は社会保険料の半分を会社が負担し、有給休暇や研修の時間にも給与が出ます。フリーランスは国民健康保険料・国民年金保険料を自分で納め、営業・見積・請求の時間には報酬が出ません。
フリーランスの募集例(月額の案件)
フリーランスの単価には、公的な統計がありません。ここでは公開されている募集を実例として示します。時給と年間の売上は、月160時間稼働し、12か月続けた場合で計算しています。ここでの年間の売上は、経費・税金・社会保険料を引く前の金額です。
| 区分 | 月額(募集の上限額) | 時給(月160時間で割った値) | 年間売上(12か月) |
|---|---|---|---|
| 最も低い案件 | 35万円 | 約2,190円 | 420万円 |
| 中央値 | 48万円 | 3,000円 | 576万円 |
| 最も高い案件 | 80万円 | 5,000円 | 960万円 |
出典:レバテッククリエイターで職種「Webデザイナー」の公開案件20件のうち、月額で表示された17件(2026年10月29日取得)。金額は「〜○円/月」と書かれた上限額で、実際の契約額はこれより低い場合があります。税込か税抜かは、案件のページに書かれていません。時給で表示された3件は、上限が4,180円・6,680円・8,080円でした。
仕事の中身ごとに分けると、月額の上限の中央値は、Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告)8件が40万円、UI/UXデザイン3件が75万円、DTP・グラフィック4件が52.5万円でした。中身の違う案件を混ぜた中央値より、自分の担当に近い行を見て比べてください。勤務地はすべて東京都です。全20件は次のとおりです。
| 担当業務 | 案件(レバテッククリエイター) | 上限額 | 求めるスキル(抜粋) |
|---|---|---|---|
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 宇宙業界向けWeb更新制作 | 40万円/月 | ECサイトの更新・運用の実務経験 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | PLG型SaaS向け広告クリエイティブ | 67万円/月 | 広告クリエイティブ制作の実務経験3年以上 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 金融業界向けクリエイティブ制作支援 | 48万円/月 | Webサイト・バナー・LPのデザイン実務経験 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 生活インフラ整備企業向けWebデザイン | 35万円/月 | Photoshopの実務経験7年以上 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 飲食業界向け販促デザイン | 40万円/月 | Webデザインの実務経験3年以上・Webディレクション経験 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | クライアント向けWebデザイン制作 | 40万円/月 | Web・UI/UXデザインの実務経験2年以上 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 人材業界向けWebデザイン制作支援 | 65万円/月 | Illustrator・Photoshopでのデザイン制作経験 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 保険相談・検索ポータルサイトの自社Webサービスデザイン | 35万円/月 | Figma・Illustrator・Photoshopでのデザイン経験 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | 美容商材向けバナーデザイン | 4,180円/時 | バナー制作の実務経験 |
| Webデザイン(サイト・LP・バナー・広告) | HRプロダクト向けコミュニケーションデザイン | 8,080円/時 | ブランド・コミュニケーションデザインの実務経験 |
| UI/UXデザイン | ライブ配信アプリ運営企業向けUIデザイナー | 80万円/月 | UIデザイナーの実務経験5年以上・Figma |
| UI/UXデザイン | ライブ配信アプリ向けUIデザイナー | 58万円/月 | UIデザイナーの実務経験5年以上・Figma |
| UI/UXデザイン | 現場向けクラウド動画教育システムデザイン | 75万円/月 | UIデザインの実務経験1年以上 |
| UI/UXデザイン | CtoCプラットフォーム向けアプリ制作案件 | 6,680円/時 | WebアプリのUI/UXデザインの実務経験3年以上 |
| DTP・グラフィック | 自社製品デザイン制作 | 36万円/月 | 立体物の3Dモデリングの実務経験 |
| DTP・グラフィック | 自社サービスエンタメ向けグラフィックデザイン | 40万円/月 | Photoshop・Illustratorでのデザイン制作経験3年以上 |
| DTP・グラフィック | D2Cブランド製品パッケージデザイン制作 | 65万円/月 | 化粧品・美容系のグラフィックデザイン経験3年以上 |
| DTP・グラフィック | プロモーション用デザイン制作 | 65万円/月 | DTPまたはWebデザインの実務経験 |
| コーディング | 生活インフラ整備企業向けコーディング | 45万円/月 | Photoshop・Illustratorでのデザイン経験ほか |
| 開発ディレクション | Webアプリケーション制作支援 | 70万円/月 | Webシステム開発のディレクション経験 |
案件は募集が終わると一覧から消えます。リンク先が開けない場合は、出典の一覧のページで最新の募集を確かめてください。
Web制作エンジニア(コーダー)の募集例
コーディングや制作の案件は、月額の稼働契約と、成果物1件の請負で単位が変わります。2026年10月28日に確認できた募集は次のとおりです。件数が少ないため、相場ではなく実例として見てください。
- コーディング(月額):上限45万円/月(レバテッククリエイター「Webデザイナー」の案件のうち1件)
- LP制作(請負):固定5万〜10万円(ランサーズ「ランディングページ(LP)制作」で募集中の2件)
請負では、金額を作業時間で割った値が実質の時給になります。10万円のLPを20時間で仕上げれば時給5,000円、40時間かかれば2,500円です。作業が速い人ほど、成果物で受けたほうが実質の時給は上がります。
単価を上げる方向:ディレクション・UI/UX・継続案件
会社員の統計では、ディレクターやUX/UIデザイナーはWebデザイナーより年収が高く出ています。ただし job tag の統計は職業分類単位のため、ディレクターやUX/UIの値には、ほかの職種も含まれます。
| 職業(job tag) | 一般労働者の時給 | 年収 | 対応する職業分類 |
|---|---|---|---|
| Webデザイナー(Web制作会社) | 2,614円 | 539.6万円 | ウェブデザイナー等 |
| Webディレクター(Web制作会社) | 2,876円 | 583.3万円 | 他に分類されない法務・経営・文化芸術等の専門的職業等 |
| UX/UIデザイナー | 2,819円 | 578.5万円 | その他の情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発)等 |
出典:job tag(令和7年賃金構造基本統計調査を加工した値、2026年10月28日確認)。求人ボックスの2026年10月の集計でも、正社員の年収の中央値はWebデザイナー463万円、Webディレクター514万円、UIデザイナー621万円の順でした。
フリーランスが単価を上げる方向は、主に次の4つです。
- WordPress+α:PHP・JavaScript・デザインのいずれかを足し、1人で受けられる範囲を広げる
- 特化型:特定のテーマ(SWELLなど)やEC構築に絞り、専門性で選ばれる
- 上流へ:ディレクション・UI/UX設計へ役割を広げる
- 継続収入:保守・運用の月額契約で、新規の営業に頼らない収入を作る
時給の数字だけで判断しない
Web制作の単価を考えるときに見落としやすい点が3つあります。
- コーディングだけの案件は単価が下がりやすい:job tag でも、Webサイトを簡単に作れるツールの普及や生成AIとの競争が、この職業の環境として挙げられています
- クラウドソーシングの相場は市場全体の相場ではない:入口として使いやすい反面、予算は低めに寄ります
- フリーランスの時給は手取りではない:国民健康保険料・国民年金保険料・所得税・住民税を自分で納め、課税事業者に当たる場合は消費税も申告・納税します。売上から出した時給と手元に残る額は別です
3点目は特に差が出ます。売上から経費・社会保険料・税金を引いた手取りの計算手順はフリーランスの手取りを概算する計算手順で、会社員との負担の違いは会社員とフリーランスのお金の違いで整理しています。
消費税は、前々年(基準期間)の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として納める義務が免除されます。ただし、前年の1月1日〜6月30日(特定期間)の課税売上高が1,000万円を超えた場合(給与等の支払額で判定することもできます)と、インボイス(適格請求書発行事業者)の登録を受けている場合は免除されません(国税庁 No.6501 納税義務の免除)。
目標の年間売上から必要な請求単価を逆算する
ここまでの数字は「他人がいくらで受けているか」の目安です。自分がいくらで受けるべきかは、目標の年間売上から逆算して決めます。ここでの売上は、経費・税金・社会保険料を引く前の金額です。計算式は次のとおりです。
必要な請求単価(1時間あたり) = 目標の年間売上 ÷(稼働日数/月 × 12か月 × 実働時間/日 × 稼働率)
フリーランスには、営業・見積・請求・打ち合わせ・学習など、報酬が出ない時間が必ずあります。この時間を「稼働率」として最初から差し引いておかないと、想定より売上が少なくなります。稼働日数20日/月・実働6時間/日・稼働率70%(=年間1,008時間)で計算すると、次のようになります。
| 目標の年間売上 | 稼働日数/月 | 実働時間/日 | 稼働率 | 必要な請求単価 |
|---|---|---|---|---|
| 400万円 | 20日 | 6時間 | 70% | 約3,970円 |
| 600万円 | 20日 | 6時間 | 70% | 約5,950円 |
| 800万円 | 20日 | 6時間 | 70% | 約7,940円 |
目標が売上ではなく、経費を引いた後の所得なら、経費を足してから計算します。たとえば所得500万円を目指し、経費が年100万円かかるなら、目標の年間売上は600万円で、必要な請求単価は上の表の約5,950円です。
請求単価と、実際の働き方に対する時給(実効時給)は分けて考えます。実効時給は、売上を営業・事務を含むすべての作業時間で割った値です。上の条件では、作業時間は年1,440時間(20日×6時間×12か月)で、そのうち請求できるのが1,008時間です。年間売上600万円なら、実効時給は約4,170円になります。
実際にどれだけの時間を案件に使ったかは、記録しないと分かりません。工数の付け方と実効時給の出し方は工数を記録して実効時給を出すで、請負・準委任など契約形態ごとの請求とお金の流れはフリーランスエンジニアの単価と手取りで説明しています。
上の表は「年間1,008時間しか請求できない」前提です。月160時間をそのまま請求できる月額の案件なら、年間1,920時間になり、同じ売上に必要な請求単価は下がります。先ほどの募集例の中央値(時給換算 3,000円)は、月160時間・12か月続いた場合に年間売上576万円です。必要な請求単価が手持ちの案件の単価を上回る場合は、稼働率を上げる(営業・事務を減らす)、請負の成果物単価を上げる、上流工程へ役割を広げる、のいずれかを検討します。
まとめ
- 勤務地の最低賃金と、求人ボックス・job tag の最新の値を確かめ、確認した日付と一緒に控える
- 目標の年間売上(所得が目標なら経費を足した額)・稼働日数・実働時間・稼働率を入れて、必要な請求単価を計算する
- 直近の案件の請求単価を、必要な請求単価と比べる
- 作業時間を記録して実効時給(売上÷営業・事務を含むすべての作業時間)を出し、目標の実効時給(目標の年間売上÷想定の年間作業時間。上の例なら約4,170円)と比べる
- どちらかの差が大きい案件から、見積の出し方か受ける作業の範囲を見直す
本記事は情報提供を目的としています。税金・契約・報酬の個別の判断は、税理士などの専門家や所轄の窓口にご確認ください。
出典
- 厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」(令和8年9月3日公表)(全国加重平均1,177円・発効予定日。2026年10月28日確認)
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「Webデザイナー(Web制作会社)」(令和7年賃金構造基本統計調査による年収・時給・労働時間。2026年10月28日確認)
- 厚生労働省 job tag「Webディレクター(Web制作会社)」・「UX/UIデザイナー」(同上。2026年10月28日確認)
- 厚生労働省 賃金構造基本統計調査(job tag の統計値のもとになる調査。2026年10月28日確認)
- 求人ボックス 給料ナビ「Webデザイナー」・「Webディレクター」・「UIデザイナー」(2026年10月集計・2026年10月6日更新。2026年10月29日再確認)
- レバテッククリエイター「Webデザイナーの求人・案件一覧」(公開案件20件。2026年10月29日取得)
- 国税庁 タックスアンサー No.6501「納税義務の免除」(令和8年4月1日現在法令等。2026年10月29日確認)
- ランサーズ「ランディングページ(LP)制作」の仕事一覧(募集中の案件。2026年10月28日取得)
求人・案件の金額は募集時の条件で、規模・地域・契約条件によって実際の金額は変わります。統計の値は職業分類単位の集計で、その職業だけの数字ではありません。